猫をシャンプーしたことがないけど頻度は?必要な場合の洗うタイミングを解説


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猫を迎えてから一度もシャンプーをしたことがないけれど、本当に洗わなくて大丈夫なのか、どのくらいの頻度でシャンプーすべきなのか、不安に感じている飼い主さんは少なくありません。
動物看護や皮膚ケアの最新知見では、猫は自分でグルーミングできるため、犬ほど頻繁なシャンプーは不要とされていますが、全く洗わなくて良いわけでもありません。
この記事では、猫にシャンプー経験がない場合の目安の頻度や、洗うべきタイミング、逆にシャンプーを控えるべき状況、具体的な手順と注意点まで、専門的な視点でていねいに解説します。

猫 シャンプーしたことない 頻度はどれくらいが目安か

猫をシャンプーしたことがない場合、多くの飼い主さんが悩むのが、「そもそもどれくらいの頻度で洗えば良いのか」という点です。
猫は本来、グルーミング能力が高く、自分の舌で被毛と皮膚を清潔に保つ動物です。そのため、犬のように月1回以上のシャンプーが必須というわけではありません。
一方で、完全室内飼育かどうか、長毛か短毛か、持病の有無、年齢などによって適切な頻度は大きく変わります。ここでは、猫にまだシャンプー経験がない家庭を前提に、「一般的な目安」と「例外的に頻度を上げるべきケース」について整理します。
過度なシャンプーは皮膚バリアの破壊やストレスの原因にもなりますので、「洗わなすぎも、洗いすぎも避ける」というバランス感覚が非常に重要です。

健康な室内猫の一般的なシャンプー頻度

健康で完全室内飼育の猫の場合、多くの獣医皮膚科の見解では「基本的にシャンプーは必須ではない」とされています。
目安としては、被毛や皮膚に問題がなく、臭いも気にならないのであれば、年0〜1回でも問題ないことがほとんどです。抜け毛対策や汚れが気になる場合でも、数か月〜1年に1回程度の頻度で十分というケースが多いです。
特に短毛種で、ブラッシングがきちんとできている猫では、シャンプーの頻度はかなり少なくて構いません。日々のブラッシングと室内環境の清潔さを保つことの方が、皮膚や被毛の健康に直結しやすいと考えられています。

ただし、初めてシャンプーをする場合は、成猫になってから突然行うよりも、できれば若い時期に慣らしておく方が、将来的な皮膚トラブル時に病院で薬用シャンプーが必要になった際などにスムーズです。
その意味では、「積極的に洗う」ためではなく、「万が一の治療シャンプーに備えて慣らす」という目的で、1年に1回程度の頻度で軽くシャンプーしておくのは合理的な選択と言えます。

長毛種や脂っぽくなりやすい猫の場合の頻度

長毛種や、体質的に皮脂が多くベタつきやすい猫は、短毛の室内猫に比べて、ややシャンプー頻度を上げた方が良いことがあります。
長毛種の場合、ブラッシングだけでは取り切れない皮脂汚れやフケが溜まりやすく、毛玉やもつれの原因にもなります。毛玉がひどくなると皮膚が引きつれて痛みが出たり、通気性が悪くなり皮膚炎のリスクも高まります。
そのため、長毛猫ではおおよそ3か月〜半年に1回程度を目安に、状況に応じてシャンプーを検討するケースが多いです。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、個体差や生活環境によって変わります。

脂っぽくなりやすい体質の猫では、被毛がすぐにベタつき、フケが目立つことがあります。この場合は、獣医師に相談のうえ、低刺激のシャンプーや薬用シャンプーを使い、1〜2か月に1回程度の頻度で洗うことが推奨されることもあります。
いずれにしても、「見た目や手触りが明らかにベタついている」「フケや体臭が強い」と感じるようであれば、頻度よりもまず原因の確認が大事です。単なる体質ではなく、皮膚炎やホルモン異常などの病気が隠れていることもあるため、自己判断で頻回にシャンプーするより、先に動物病院で診てもらう方が安全です。

シニア猫・子猫など年齢による頻度の違い

年齢によっても、適切なシャンプー頻度やそもそも洗うべきかどうかは変わってきます。
子猫の場合、生後2〜3か月未満の時期は体温調節が未熟で、濡れることで低体温のリスクが高まるため、原則としてシャンプーは避けます。どうしても汚れがひどい場合は、部分的に温かい濡れタオルで拭き取る程度に留め、全身シャンプーは獣医師の指示がある場合に限定するのが安全です。

一方、シニア猫や持病のある猫では、ストレスや体力消耗が大きく、シャンプー自体が負担になることがあります。特に心臓病、腎臓病、呼吸器疾患がある場合、長時間の立位や濡れた状態が体に負担となるため、頻度を極力減らす、もしくは全面的に中止する判断が必要になることもあります。
高齢になるとグルーミング能力が落ち、毛づくろいが減って被毛が汚れやすくなりますが、その場合は無理なシャンプーよりも、こまめなブラッシングや、部分的な濡れタオルケアで対応する方法もあります。
年齢が進んだ猫の全身シャンプーは、「必要性」と「負担」を天秤にかけて、頻度を慎重に見極めることが重要です。

猫にシャンプーが基本的に不要とされる理由

多くの獣医師や動物行動学の専門家が「健康な猫であれば、基本的に頻繁なシャンプーは不要」と述べている背景には、猫という動物の生理学的な特徴があります。
猫は砂漠起源の動物で、水に濡れることを本能的に苦手とし、自分の舌を使った入念なセルフグルーミングを通じて、被毛の清潔と体温調節、ストレス管理まで行っています。
そのため、むやみにシャンプーを増やすことは、皮膚の保護機能を弱めたり、心理的ストレスを大きくしたりするデメリットも抱えています。ここでは、猫にシャンプーが基本的に不要とされる理由を、グルーミング能力、皮膚と被毛の構造、ストレス面から整理します。

猫のグルーミング能力と自己洗浄の仕組み

猫は1日のうち多くの時間をグルーミングに費やす動物です。舌の表面には小さな突起が並んでおり、ブラシのように被毛をとかしながら、汚れや抜け毛を取り除く構造になっています。
この自己グルーミングによって、日常的な汚れや匂いの多くは自然にコントロールされ、被毛の表面に薄く皮脂が行き渡ることで、ツヤと防水性が保たれています。
さらに、グルーミングは猫にとって気持ちを落ち着かせる行動でもあり、ストレス緩和や体温調節の役割も担っています。

この高いグルーミング能力があるため、健康な猫の日常的な汚れは、シャンプーをしなくても概ね解決できます。
強い油汚れやベタつき、排泄物の付着など、グルーミングでは対処しきれない汚れがついた場合にのみ、部分的あるいは全身のシャンプーを検討する、というスタンスが合理的です。
人間が「きれいにしてあげたい」という善意から、頻繁に洗いたくなってしまうことがありますが、猫の自然な仕組みを理解すると、「必要最小限にとどめること」がかえって優しさにつながると分かります。

皮膚バリアと皮脂の役割から見たデメリット

猫の皮膚は人間よりも薄く、外部刺激に対して繊細です。皮膚表面には皮脂膜が存在し、細菌やアレルゲンから体を守るバリアとして機能しています。
市販のシャンプーを頻繁に使用すると、この皮脂膜が必要以上に洗い流されてしまい、乾燥やかゆみ、フケ、皮膚炎などのトラブルを招きやすくなります。特に、猫用以外のシャンプーや強い洗浄力を持つ製品の使用は注意が必要です。

また、皮膚バリアが壊れると、外部からの刺激に敏感になり、アレルギー性皮膚炎や細菌感染のリスクも高まります。
このような理由から、皮膚科を専門とする獣医師ほど、「シャンプー頻度は必要最低限に」「皮膚トラブルがないなら、無理に洗わない」という方針を取ることが多いです。
つまり、シャンプーは「きれいにするためのケア」であると同時に、「やり過ぎれば皮膚トラブルの引き金にもなり得る行為」であることを理解しておく必要があります。

シャンプーが猫に与えるストレス

多くの猫にとって、水に濡れることや知らない匂いのシャンプー剤に包まれることは、大きなストレス要因です。
浴室の音、足元の不安定さ、体を押さえられる感覚なども相まって、シャンプー中に必死で逃げようとしたり、終わった後もしばらく落ち着かなかったりすることがあります。
慢性的なストレスは、食欲低下、免疫力低下、行動問題(粗相、攻撃的行動など)にもつながる可能性があり、特に神経質な性格の猫や、高齢猫、持病のある猫では注意が必要です。

こうしたストレス面を考えると、「特に必要がないのに、習慣だからと定期的にシャンプーする」という発想は、猫の立場から見るとあまり望ましくありません。
もちろん、性格的に水をあまり怖がらず、シャンプーにも比較的平気な猫もいますが、それでも頻度は「医学的に必要な範囲」に留めるのが理想です。
ストレスを最小限にしながら健康管理を行うためには、「シャンプーが本当に必要な状況かどうか」を冷静に見極めることが重要です。

シャンプーしたことがない猫を洗うべきタイミング

今まで一度もシャンプーをしたことがない猫でも、「さすがに今回は洗った方がいいのでは」と感じる場面があります。
大切なのは、「単に何となく汚れている気がする」程度で安易に洗うのではなく、シャンプーが医学的に、あるいは衛生的に必要なタイミングかどうかを見極めることです。
ここでは、初めてのシャンプーを検討すべき代表的な状況や、回数・頻度を増やすべきケースについて具体的に解説します。

明らかな汚れや臭いがある場合

まずシャンプーを検討すべき典型的なケースは、「目に見えて強い汚れや悪臭がある場合」です。例えば、排泄物が被毛に絡みついてしまった、嘔吐物や食べ物が体についてしまった、外に出た際に泥や油をかぶってしまったなどです。
こうした汚れは猫自身のグルーミングだけでは落とし切れず、そのまま放置すると皮膚炎や被毛の絡まり、二次感染の原因となることがあります。特に肛門まわりの排泄物の付着は、細菌増殖や不快な臭いの元になります。

このような明らかな汚れの場合は、部分的なシャンプーや、場合によっては全身シャンプーを行う必要があります。
ただし、初めてのシャンプーでいきなり全身をしっかり洗うと、猫のストレスが非常に大きくなることがあるため、汚れている部位を優先して洗い、他の部位は軽く濡れタオルで拭くなど、猫の負担を減らす工夫が重要です。

皮膚トラブルやフケ・脂っぽさが気になる場合

背中や腰回りにフケが多い、被毛がベタベタしている、独特の体臭が強くなった、といった場合も、シャンプーが必要になることがあります。
ただし、このような症状は単純な汚れだけでなく、脂漏性皮膚炎、アレルギー、ホルモン疾患、肥満や関節痛によるグルーミング低下など、多様な背景原因を持つことがあります。
そのため、まずは自己判断で市販シャンプーを頻繁に使うのではなく、動物病院で皮膚の状態をチェックしてもらい、必要に応じて薬用シャンプーを処方してもらうのが安全です。

獣医師の指示のもとで行う薬用シャンプーでは、週1〜2回から始めて徐々に間隔をあけるなど、かなり高頻度なシャンプーが処方されることもあります。
この場合でも、自宅での洗浄手順やすすぎ方、乾かし方を正しく守らないと、かえって皮膚状態を悪化させることがあります。初めてのシャンプーで皮膚トラブルが疑われるときは、必ず専門家の指導を受けてから行うようにしましょう。

抜け毛の季節や換毛期に検討したいケース

春や秋の換毛期には、大量の抜け毛が発生し、ブラッシングだけでは追いつかないと感じることがあります。特に長毛種や多頭飼育の場合、抜け毛による毛玉吐きが増えたり、部屋中に毛が舞ったりと、衛生面の悩みが増えやすい時期です。
このような時期に、ブラッシングと組み合わせてシャンプーを行うと、余分な抜け毛や皮脂を一気に落とす効果が期待できます。

ただし、「換毛期ごとに必ずシャンプーが必要」というわけではなく、あくまで被毛の状態や猫の性格、シャンプーへの慣れ具合を見ながら判断することが重要です。
抜け毛対策としては、シャンプーよりも、こまめなブラッシング、高品質なフードによる皮膚被毛ケア、室内環境の湿度と温度管理の方が優先度は高いとされています。
初めてシャンプーを試す場合は、換毛期に合わせて1回だけ軽めに実施し、猫の反応と仕上がりを見て、次回以降の頻度を決めていくと良いでしょう。

シャンプー頻度より重要な日常ケアと環境管理

猫の皮膚や被毛の健康を守るうえでは、「どのくらいの頻度でシャンプーするか」よりも、「日常的なケアや生活環境をどう整えるか」の方がはるかに重要です。
シャンプーはあくまでスポット的なケアであり、毎日のブラッシング、適切な食事、ストレスの少ない生活環境が、健康な被毛を作る土台になります。
ここでは、シャンプーの頻度に悩む前に押さえておきたい、日常ケアと環境管理のポイントを解説します。

ブラッシングの頻度と役割

ブラッシングは、猫の被毛ケアにおいて最も重要な日常習慣のひとつです。
短毛種であれば週2〜3回、長毛種であれば毎日〜隔日程度を目安に行うことで、抜け毛や汚れを取り除き、毛玉や皮膚トラブルを予防できます。
ブラッシングにより、皮膚表面の血行が促進され、皮脂が毛全体にムラなく広がるため、自然なツヤも出やすくなります。

ブラシ選びも重要で、被毛の長さや皮膚の敏感さに応じて、ピンブラシ、ラバーブラシ、コームなどを使い分けると効果的です。
ブラッシングに慣れていない猫では、まずは短時間から始め、ごほうびを与えながら少しずつ好きになってもらうことがポイントです。
ブラッシングがきちんと行えていれば、シャンプー頻度をかなり減らしても、被毛と皮膚の健康を良好に保つことができます。

食事と栄養バランスが被毛に与える影響

皮膚や被毛の状態は、シャンプーや外側からのケアだけでなく、食事の質や栄養バランスによって大きく左右されます。
良質な動物性たんぱく質、オメガ3・オメガ6脂肪酸、ビタミンA・E、亜鉛などの栄養素は、健康な皮膚とツヤのある被毛を作るうえで欠かせません。
反対に、栄養バランスの偏ったフードや、慢性的な栄養不足は、毛並みのパサつきやフケ、被毛の生え変わりの乱れにつながることがあります。

総合栄養食として設計されたキャットフードを主食とし、年齢や体質、持病に合ったものを選ぶことが基本です。
被毛の状態が気になる場合は、皮膚被毛ケアに配慮したフードやサプリメントを活用する選択肢もありますが、自己判断ではなく、獣医師に相談しながら選ぶと安心です。
シャンプー頻度を増やす前に、まず食事や体調の見直しを行うことで、根本的な改善が期待できるケースも少なくありません。

室内環境とストレスケア

室内環境やストレスの有無も、猫の毛並みや皮膚状態に強く影響します。
過度な乾燥は皮膚のかゆみやフケを助長し、逆に高温多湿な環境は細菌の増殖や皮膚炎のリスクを高めます。適度な室温と湿度の管理、こまめな掃除や換気が、清潔な被毛環境を支えます。
また、騒音や来客の多さ、他のペットとの相性など、日常的なストレス要因が多いと、グルーミングが増えすぎたり、逆に減ったりして、毛並みが乱れることがあります。

落ち着いて過ごせる隠れ場所や高い場所を用意する、トイレや食事スペースを清潔に保つ、十分な遊び時間を確保するなど、猫が安心できる環境づくりは、皮膚や被毛の健康にも直結します。
シャンプーで表面的な汚れを落とすことも大切ですが、猫が快適に暮らせる環境を整えることこそが、長期的な健康ケアの要と言えます。

シャンプーする際の適切な頻度と注意点

ここまで、猫は基本的に頻繁なシャンプーを必要としない理由を解説してきましたが、それでも実際にシャンプーが必要になる場面は存在します。
その際に重要なのは、「適切な頻度を守ること」と「猫用シャンプーと正しい手順を用いること」です。
間違った頻度や方法でシャンプーを行うと、皮膚トラブルやストレスの原因になるだけでなく、猫と飼い主さん双方にとってシャンプーが「つらいイベント」になってしまいかねません。
ここでは、一般的な頻度の目安と、具体的なシャンプー手順および注意点を整理します。

一般的な頻度の目安と個体差

健康な室内猫の場合、先述の通り、年0〜1回程度でも問題ないことが多いです。
長毛種や脂っぽい体質、汚れやすい環境にいる猫でも、通常は1〜3か月に1回程度が上限の目安と考えられます。特別な事情がない限り、月2回以上の全身シャンプーは避けた方が無難です。
以下は、生活スタイル別のおおまかな目安です。

猫のタイプ 目安となるシャンプー頻度
健康な短毛・完全室内猫 年0〜1回程度(汚れた時のみ)
健康な長毛・完全室内猫 3〜12か月に1回程度
脂っぽくなりやすい猫(要診察) 1〜2か月に1回程度(獣医師の指示に従う)
薬用シャンプーが必要な皮膚疾患 週1回など、高頻度もあり(必ず獣医師管理下)

あくまで目安であり、実際には猫の性格、体調、住環境によって大きく異なります。
「ちょうど何か月経ったから洗う」というより、「汚れや臭い、皮膚の状態を見て必要な時だけ行う」という考え方が、安全で猫にも優しい頻度設定になります。

シャンプー前の準備と段階的な慣らし方

シャンプーしたことがない猫をいきなり浴室に連れて行き、全身を濡らして洗おうとすると、多くの猫は強い恐怖とストレスを感じます。
そのため、初めてのシャンプーでは、事前準備と慣らしが特に重要になります。
まずは、日常的に体を触られることに慣れてもらうため、普段のスキンシップの中で、背中やお腹、足先、しっぽの付け根などを優しく触る習慣をつけましょう。

次に、洗面器やバスタブに少量のぬるま湯を張り、足先だけを軽く濡らしてごほうびを与える、といったステップを繰り返すことで、「水に触れることは必ずしも怖くない」と学習させていきます。
シャンプー本番の日には、ブラッシングで抜け毛や絡まりを取り除いておく、爪を事前に切っておく、浴室を温かくしておく、滑らないマットを敷くなどの準備を整えます。
準備と慣らしを丁寧に行うことで、シャンプーの頻度は少なくても、1回1回の負担を大きく下げることができます。

正しいシャンプー方法と使用すべきアイテム

猫をシャンプーする際は、必ず猫専用、もしくは獣医師が勧めるペット用シャンプーを使用します。人間用や犬用シャンプーは、猫の皮膚に対して刺激が強すぎる場合があるため避けるべきです。
お湯の温度は約37〜38度のぬるま湯にし、シャワーの水圧は弱めに設定します。いきなり頭から濡らすのではなく、後ろ足から徐々に濡らし、顔周りは最後に濡れタオルで軽く拭く程度にとどめると、安全で猫も怖がりにくいです。

シャンプー液は原液ではなく、指示どおりに薄めてから使用し、皮膚に残らないように十分にすすぐことが重要です。すすぎ残しはかゆみや炎症の原因になります。
洗い終わったら、まずタオルでしっかり水分を吸い取り、その後必要に応じて弱風・低温のドライヤーで乾かします。ドライヤーを嫌がる場合は、温かい部屋で自然乾燥させますが、濡れたまま長時間過ごさせないよう注意しましょう。
シャンプー後は、ごほうびや遊びを通じて「嫌なことだけで終わらない」経験にしてあげることで、次回以降のストレスを軽減できます。

シャンプーを控えるべき猫と状況

どれだけ丁寧な手順を踏んだとしても、猫の状態によってはシャンプー自体を行うべきでないケースがあります。
特に、体力の低下している猫や、特定の病気を抱えている猫、高いストレス耐性を持たない猫にとっては、シャンプーが命に関わる負担となる可能性もゼロではありません。
ここでは、シャンプーを控えることが推奨される代表的な状況と、その代替ケアについて解説します。

持病がある猫・シニア猫の場合

心臓病、呼吸器疾患、重度の腎臓病などの持病がある猫では、シャンプーによるストレスや体温変化が病状に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、シニア猫は筋力や体力が落ちており、長時間立っていること自体が負担になります。濡れた体を乾かす過程でも、体力を消耗しやすくなります。
このような猫では、原則として「必要がない限りシャンプーを避ける」方針が安全です。

どうしても汚れが気になる場合は、動物病院でシャンプーの可否を相談し、獣医師の立ち会いのもとで処置してもらう、もしくはプロのトリマーの中でも医療ケアに詳しい施設を選ぶなど、負担の少ない方法を選びます。
自宅で行う場合は、全身ではなく本当に汚れている部分だけを、温かい濡れタオルやペット用ウェットシートで拭き取る部分ケアにとどめるのが一般的です。

ワクチン接種直後や体調不良時

ワクチン接種の直後や、下痢・嘔吐・食欲不振といった体調不良が見られる時期のシャンプーは避けるべきです。
ワクチン後は一時的に免疫状態が変化しており、体がだるく感じていることもあります。そのタイミングで水に濡れて体温が下がったり、ストレスが加わると、体調悪化のリスクが高まります。
一般的には、ワクチン接種から数日は安静に過ごさせ、体調が安定してからシャンプーを検討するのが安全です。

また、軽い風邪症状や消化器症状がある時、原因不明の元気消失が見られる時も、無理にシャンプーするのは避けます。
このような時期は、清潔さよりも体力の温存とストレス軽減が優先です。
どうしても汚れを取りたい場合は、濡れタオルでそっと拭う程度に留め、状態が改善するまで全身シャンプーは先送りにしましょう。

極端に水を怖がる猫への対応

性格的に非常に怖がりな猫や、過去に水に関するトラウマを持っている猫は、シャンプーに対して激しい恐怖反応を示すことがあります。
全身を硬直させる、パニック状態で暴れる、呼吸が荒くなるなどの様子が見られる場合、そのままシャンプーを強行することは、猫のメンタルと身体に大きな負担となります。
このような場合は、無理に全身シャンプーにこだわらず、部分洗いやドライシャンプー、濡れタオルでの拭き取りなど、代替手段を選択することが重要です。

どうしても全身を洗う必要があり、かつ重度の恐怖反応がある場合は、動物病院で鎮静下あるいは麻酔下で行う必要が出てくることもあります。
ただし、鎮静や麻酔にもリスクが伴うため、「そこまでして本当に今シャンプーが必要か」を慎重に検討する必要があります。
猫の性格やこれまでの経験を踏まえ、「シャンプーをしない」という選択肢も含めて柔軟に考えることが、ストレスの少ないケアにつながります。

まとめ

猫は本来、自分のグルーミング能力によって被毛と皮膚を清潔に保てる動物であり、犬のように定期的なシャンプーを必須とする生き物ではありません。
健康な室内猫であれば、シャンプーの頻度は年0〜1回程度、長毛種や脂っぽい体質でも1〜3か月に1回程度が目安であり、汚れや皮膚状態を見ながら「必要な時だけ行う」スタンスが推奨されます。
重要なのは、日常のブラッシング、栄養バランスの良い食事、快適な室内環境とストレスケアで、シャンプーに頼らなくても健康な被毛を維持できる土台を整えることです。

一方で、明らかな汚れや臭いがある場合、皮膚トラブルが疑われる場合、獣医師から薬用シャンプーを指示された場合などは、適切な頻度と正しい方法でシャンプーを行う必要があります。
その際は、猫専用のシャンプーを使い、ぬるま湯で優しく洗い、十分にすすいでしっかり乾かすこと、そして何よりも猫のストレスを最小限に抑える工夫が大切です。
持病のある猫、シニア猫、体調不良時、極端に水を怖がる猫では、シャンプーを控える、または部分ケアに切り替える選択肢も忘れないようにしましょう。

「猫をシャンプーしたことがないけれど、頻度はどうすべきか」と悩んだときは、まずは被毛と皮膚の状態、年齢や持病、性格を総合的に見て判断し、迷う場合は動物病院に相談するのが安心です。
頻繁に洗うことよりも、「必要なときに、正しい方法で、猫に優しくケアする」ことこそが、長く健康でいてもらうための最善の選択と言えるでしょう。

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